檻の中で暮らす人間
その他|2016月03月01日
山の生き物と人々
檻の中で暮らす人間
全国的に問題になっているイノシシやニホンジカの農作物の被害。
東白川村の昨年の有害鳥獣の捕獲頭数はイノシシが81頭、ニホンジカ64頭、ニホンザルが6匹で、
この者たちが、田畑を荒らし農業者の生産意欲を奪いとっています。
収穫時期間近に決まってやつらはやってきます。
その対策として猟友会の皆さんにお願いして銃で撃ったり捕獲わなを仕掛けたりしますが、
なかなか被害が減ることはありません。
イノシシも最近は子沢山になり、ニホンジカは捕っても捕っても年々増え続けているという話です。
今ではニホンジカの群れを観光資源にしいるところもあるとか。しかしこのままでは日本中が奈良公園状態になってしまうのではないか心配です。
捕獲をするのはたいへん難しいことです。
動物が好みそうなエサを檻の中に入れたり、檻の周りに置いたりするのですが、警戒心が強く思い通りにはいかないのが現状です。
捕れないなら防ぐしかない。
↑ 全長4.5㎞に張られた防獣ネット
その方法として私の集落では一昨年から山と集落の堺に全長4.5㎞の防獣ネットを設置しました。
その作業は集落に住むみんなが日曜日のたびに出役し、苦労の甲斐あってとうとう完成することができました。
喜ばしいはずの完成ですが東白川村の面積の9割が森林。
残り1割に住民が生活を営んでいるわけで、まるで人間が檻にいるようなものです。
↑ ニホンジカの体当たりで、折れ曲がったネットの支柱
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