花たより|2012月11月28日
皆さんは猿梨(さるなし)ってご存知ですか?
猿が我を忘れて好んで食べることからこの名前が付いたそうですが、実は、私、今回初めてお目にかかりました。
色が茶色っぽいのとマスカットぐらいの小さな実なので、山の中では見過ごしてしまいそうでした。
お許しを得、早速一つ採って食べてみました。
甘くて美味しいから、夢中になって食べる猿の気持ちがわかりました。
話に聞いていたとおりキウィフルーツみたいな味です。
緑色の果肉の中には小さな黒い種もたくさんあり、ミニキウィフルーツと言われているのにも納得できました。
ツル性植物で、このツルで吊り橋ができるくらい丈夫なものだとか。
6~7月頃には、白くて可愛らしい木天蓼(またたび)に似た花が咲くそうですよ。
残念ながら、花言葉はみつかりませんでした。
花たより|2012月11月21日
久しぶりに通った道で、私の目に飛び込んできたのがこれです。
何だかわかりますか?
枸橘(からたち)の実です。
わたしは、トゲトゲの枝を見てピン!ときました。
この棘のある枝を漂白し、花材として使うからです。
油断すると痛い思いをしますが、なかなかいい味を出してくれるお洒落な花材です。
以前は鋭い棘があることから、防犯目的で生垣に使われていたそうです。
3~4センチぐらいの大きさの黄色の実は、甘い香りがして美味しそうですが、酸味と苦味が強いので食べられるようなものではないとか。
中国から渡来した唐橘(からたちばな)を略して、“カラタチ”になったと言われています。
漢字では「枸橘」もしくは「枳殻」と書いて“カラタチ”と読みます。
又、「枳殻」は“キコク”とも読みます。
写真を撮らせていただいた家の方も「昔から“キコク”と呼んでいる」とおっしゃっていたことに納得できました。
白く可愛らしい花を春に咲かせる枸橘(からたち)の花言葉は「思い出」
花たより|2012月11月14日
今年の紅葉は色鮮やかで綺麗でしたね。
紅葉の中でも、大きさで目立つのが写真の紅万作(べにまんさく)ではないでしょうか!?
可愛いハート型の葉っぱが特徴です。
どこにでもあるのかと思っていましたが、中部地方、中国地方の限られた地域にしか自生しないとか。
別名「丸葉の木(まるばのき)」とも言われていますが、私たちの地元では、「ヒトツバ」「マルバマンサク」と呼び、紅葉した葉っぱを生け花の材料としてよく使います。
このブログの1回目に紹介した万作(まんさく)の花は黄色で春先に咲きますが、この紅万作(べにまんさく)の花は赤く、落葉し始めた今の時期に咲きます。
なるほど、万作(まんさく)の花によく似ていますが、かなり小ぶりです。
真っ赤な葉っぱばかり目立ち、なかなか花にまで目がいきませんね。
花言葉は「早熟」
花たより|2012月11月07日
今日は立冬。
いよいよ本格的な冬の到来です。
近くの雑草に絡み付いて晩秋の野に転々と咲く花…丸葉縷紅草(まるばるこうそう)
小さな花ですが、鮮やかな朱色がよく目立ち、霜の降りる頃まで私たちの目を楽しませてくれます。
私が子どもの頃にはなかったように思いますが、江戸末期に観賞用として渡来したとか。
野生化してしまったらしく、帰化植物の勢いと自然環境の変化による草花への影響を思い知らされた気がしました。
細い糸(縷)のような葉っぱと鮮やかな紅色の花から名付けられたルコウソウ(縷紅草)に花が似ていて、葉っぱが丸いことから名付けられました。
しかし、よくよく観察すると大きな葉っぱはハート型をしていました。
可愛らしい花の姿は見ている者に元気を与えてくれそうです。
花言葉は「紙一重」「常に愛らしい」