花たより|2012月10月31日
運転中に目に留まった真っ赤な実。
万年青(おもと)の実にも似ていますが、こちらの方が艶やかな気がします。
この植物を数年前に草むらで初めて見た時、異常な色鮮やかさに釘付けになりました。
が、名前を知って愕然としました。
蝮草(まむしぐさ)ですよ。
私は大のヘビ嫌い!(殆どの方が私と一緒だと思いますが…)
よりによって、日本人にとって最も身近な毒蛇の名前が付いているとは…。
名前の由来は、茎の模様が、マムシの皮膚の模様に似ているとの説と、花の形がマムシが鎌首をもたげているイメージからとの説があるそうです。
どちらの説にもうなずけますが、考えるだけで背筋がゾォーっとします。
怖い物見たさ(?)で、近づき写真を撮り今回取り上げてしまいました。
姿も名前もインパクトがあり、忘れたいのですが多分一生忘れられない植物になってしまいそう・・・
花言葉もありました…「壮大」
花たより|2012月10月24日
秋を感じる植物の一つが、風に揺れる「狗尾草(えのころぐさ)」
花穂が、犬の尾に似ていることから、犬ころ草(いぬころぐさ)が訛って狗尾草(えのころぐさ)になったとか…
「ねこじゃらし」と言った方が、一般的で、親しみが感じられるかもしれませんね。
私も、これでじゃれて遊んだ覚えはあります。
7月頃の穂の出始めは緑色をしていますが、秋が深まると色付き、ワインレッドや黄金色になるものがあります。
花言葉も、ちゃんとありました…「遊び」「愛嬌」
なんでも、狗尾草(えのころぐさ)は人類が優れた道具を発明するまで猫が退屈しないよう、神さまが用意された素晴らしい遊具であるとか…花言葉の意味が納得できそうな話ですね。
花たより|2012月10月17日
どことなく薊(あざみ)にも似ているこの花を私はずーっと、牛蒡(ごぼう)の花だと、思っていました。
雄山火口(おやまぼくち)という名前だとわかり、驚きました。
勢いよく爆発しそうで、植物とは程遠いような呼び名だと思いませんか?
火口(ぼくち)とは、火打石で火を起こす時に使う繊維の事で、この植物の葉っぱの裏についている白い綿毛を採取した物だそうです。火口(ぼくち)の大切な草が生える丘を雄山(おやま)と呼んできたことが名前の由来で、雄山(おやま)を大切に保護していたとか。
現在の生活環境からは到底考えもつかない名前の由来ですよね。
身近なものを大切にしながら生活していた先人たちの賢明さを思い知らされた感じです。
火口(ぼくち)と言われる、葉っぱの裏の繊維はお湯でゆっくりもどすと、蕎麦の繋ぎになり、栽培されているそうです。
それを、「ヤマゴボウ」と呼ぶ地方が多いらしく、私の思い込みもまんざら間違っていたわけではなかったようです。
花言葉もありました。「たくましい」です。
花たより|2012月10月10日
毎年、この時期に突如姿を見せてくれるイヌサフラン。
秋には珍しい色合いで、優しい気持ちになります。
雰囲気が春先に咲くクロッカスによく似ていますよね。
クロッカスとの違いはめしべにあります。
クロッカスは3つ、イヌサフランには6つのめしべがありました。
彼岸花(ひがんばな)と同様に花だけ秋に咲き、葉っぱは春に茂るそうです。
そういえば、春に「何の葉っぱだろう?」と思うことがありました。
球根で増えるそうですが、誰も植えた覚えはないから、なんとも不思議な花です。
花言葉の「裸のあなた」は、花が咲いているときに葉がないからだとか…
花たより|2012月10月03日
秋の野山を歩いた後、ズボンの裾などに何か小さなモノが引っ付き、取るのに苦労したという経験はありませんか?
人や動物に種子を運ばせて生育範囲を広げる植物を一般に 「ひっつき虫」 と呼んでいるそうです。
写真は「ひっつき虫」の一つで、アメリカセンダングサです。
一番目にする機会が多く、馴染みの秋の草花ではないでしょうか!?
北アメリカ原産で、大正時代に日本に入ってきた帰化植物です。
果実にある棘が衣服につく原因です。
センダングサ類の種子はばらばらに散って数多く引っ付くので 「ひっつき虫」 の仲間の中でも一番厄介な部類に入るといわれています。
花言葉は「近寄らないで」「頑固」「陽気で騒がしい」
どの、花言葉も納得できそう…