花たより|2010月04月09日
壇香梅(だんこうばい)・・・なんという奥ゆかしい名前でしょう。
壇香は白檀(びゃくだん)の漢名で、種子に香りがあり、花が梅に似ているため、この名前がついたようです。
花の大きさは2~3センチ程で、丸く咲きます。
遠くから見ると丸く咲いているところが、私の春のナンバーワンで紹介した山茱萸(さんしゅゆ)と似ていると思いませんか?
山茱萸(さんしゅゆ)との決定的な違いは木肌です。
山茱萸(さんしゅゆ)はガサガサ肌ですが、壇香梅(だんこうばい)はツルツル肌です。
花言葉は「私をみつけて」
「大丈夫!私は毎年ちゃんとみつけているよ。」
特別魅かれる花ではないように思いますが、私はこの花をみつけると、なぜだか、すごく得した気分で、嬉しくなります。
枯れた木が多い山の中で、黄色い壇香梅(だんこうばい)は、ひと際明るく咲いているので、見つけやすいと思います。
花たより|2010月04月06日
この花の名前は知っていましたが、漢字で書くと「黄藤」だと思っていました。
なぜなら、藤の花と同じように垂れ下がって黄色の花が咲くからです。
「黄藤」も間違いではないようですが、本当の漢字を知り、驚きました。
漢字で書くと4文字、読みは3文字、…意味分かりますか?
木五倍子(きぶし)です。
木五倍子(きぶし)の名は、五倍子(ふし)」[注1]と同じ黒い染料が取れることから、この名前がついたということです。
花は黄色ですが、熟した実から黒色の染料が採れます。
房をじっくり見ると、舞妓さんの髪飾りのようにも見え、かわいらしい感じを受けますが、少し暗い林の中で、ずらりと並んだ木五倍子(きぶし)を見ると不気味な感じを受けるのは私だけでしょうか?!
ずいぶん難しい漢字をもらった花ですが、花言葉はなかなかステキです。
「出会い」ですって!この季節にぴったりの花言葉ですね。
4月は出会いの季節。
とても気持ちのいい季節になりました。山歩きをされて木五倍子(きぶし)に出会えますように・・・。
注1…五倍子(ふし)/黒の染料/ウルシ科の白膠木(ヌルデ)という木に、アブラムシが寄生してできるコブからとれる染料。
花たより|2010月04月02日
先日、事務局へ出勤する途中の道沿いに咲いている白っぽい花を見つけました。。
馬酔木(あせび)です。
「あせぼ」、「あしび」と呼ぶ人もいます。
字の如く「馬が食べて、酔う…苦しむ木」というところから、この名前がついた!というのは、皆さんもご存じのことです。
花は、どうだんにも、すずらんにも似ていて、小さく、うっすらとピンク色でかわいらしいですね。
しかし、この花の枝葉に有毒成分があるため、動物が口にすると、死に至ることもあるという怖いものです。
馬酔木(あせび)は、昔から節分と縁があります。
本来、節分には、ヒイラギの枝を使う地域が多いようですが、東白川では、毒性のある馬酔木(あせび)を魔除けの効果があるということで、使う家もあります。
また、鬼の嫌いな豆を煎る音を悟られないように、パチパチと、音をたてて燃える馬酔木(あせび)を一緒に使うという話も聞きました。
いずれにしても、伝統的な行事と関わりながら、昔からこの地にあった木だということです。
木の持つ毒性とは別に、ステキな花言葉もありました。
「清純なこころ」、「二人で旅をしよう」、「犠牲」。
花言葉から色々想像してみてはどうですか?!