花たより|2012月10月10日
毎年、この時期に突如姿を見せてくれるイヌサフラン。
秋には珍しい色合いで、優しい気持ちになります。
雰囲気が春先に咲くクロッカスによく似ていますよね。
クロッカスとの違いはめしべにあります。
クロッカスは3つ、イヌサフランには6つのめしべがありました。
彼岸花(ひがんばな)と同様に花だけ秋に咲き、葉っぱは春に茂るそうです。
そういえば、春に「何の葉っぱだろう?」と思うことがありました。
球根で増えるそうですが、誰も植えた覚えはないから、なんとも不思議な花です。
花言葉の「裸のあなた」は、花が咲いているときに葉がないからだとか…
花たより|2012月10月03日
秋の野山を歩いた後、ズボンの裾などに何か小さなモノが引っ付き、取るのに苦労したという経験はありませんか?
人や動物に種子を運ばせて生育範囲を広げる植物を一般に 「ひっつき虫」 と呼んでいるそうです。
写真は「ひっつき虫」の一つで、アメリカセンダングサです。
一番目にする機会が多く、馴染みの秋の草花ではないでしょうか!?
北アメリカ原産で、大正時代に日本に入ってきた帰化植物です。
果実にある棘が衣服につく原因です。
センダングサ類の種子はばらばらに散って数多く引っ付くので 「ひっつき虫」 の仲間の中でも一番厄介な部類に入るといわれています。
花言葉は「近寄らないで」「頑固」「陽気で騒がしい」
どの、花言葉も納得できそう…
花たより|2012月09月26日
今月30日は中秋の名月。
皆さんは、中秋の名月…十五夜といえば、何が思い浮かびますか?!
「うさぎ」「お団子」「すすき」等でしょうか!?
今回はイネ科で秋の七草の一つの薄(すすき)を紹介します。
写真は、矢筈薄(やはずすすき)。
園芸品種で、葉の横に黄味がかった太く白い斑が入っています。
横縞模様を矢筈に見立て名前がついたとか。
鷹の羽薄(たかのはすすき)、蛍薄(ほたるすすき)の別名もあります。
それぞれの思いを馳せて名前がついたのでしょうね。
薄(すすき)の穂は、それを動物の尾に見立てて尾花(おばな)と呼ぶことがあり、薄(すすき)自体もそのように呼ばれることがあります。
矢筈薄(やはずすすき)にも、花言葉がありました。
「勢力」「活力」
花たより|2012月09月19日
田んぼの土手で白くて小さな可愛らしい花がたくさん咲いていました。
多分、見かけられた事があるのでは…
これは、食材で有名な韮(にら)の花です。
あの匂いと味から想像できないくらい可憐な花だと思いませんか!?
臭いは強烈ですが、蜜が美味しいのか、何やら虫の姿も見えます。
「においきらう」から「にら」に変化したとか、美味であることから「みら(美辣)」が「にら」に変化したとも言われているそうです。
中国原産の韮(にら)は、中国では3000年の歴史があるといわれているから、驚きです。
花言葉は「多幸」「星への願い」
素敵な花言葉に、また驚きです!
花たより|2012月09月12日
朝晩が涼しくなり、ちょっとさみしさも感じる今日この頃です。
庭で鮮やかな紫色の藪蘭(やぶらん)の花がきれいに咲き始めています。
薮の中に自生していて、葉っぱがラン(蘭)に似ていることから名づけられたそうですが、ユリ科の花です。
花言葉の「忍耐」「謙遜」は、薮のような薄暗い木々の下で、耐えながら凛として咲くことからつけられていると言われています。
この時期に咲き始めるという事は、夏の酷暑にも耐えたからではないかと私は思いますが…
近寄って写真を撮っていたら、藪の中でゴソゴソと音がし、思わず大声を出し、逃げ出してしまいました。一体、何だったのでしょうか?
葉っぱの美しさも格別なので、グランドカバーにいかがですか?
花たより|2012月09月05日
9月に入り、朝晩は涼しくなり、秋色に染まりつつある東白川です。
身近な場所で、こんな雑草を見かけたことはないですか?
花期は初夏までとありますが、初秋まで咲くと言っている人もいるので、キク科の地縛(じしばり)ではないかと思いますが…。
茎が地面を這うようにして延び、所々で根を下しその様子が地面を縛りつけているように見えるのでこのような名が付いたとか。
可愛らしい花なので、草取りをしていても、この花は残してもいいかな!?と思ってしまうのは私だけでしょうか?!
地縛(じしばり)の花言葉は「束縛」
花たより|2012月08月29日
7月の中旬頃から、通勤途中の道路脇に涼しげな花が咲いていました。
当初は、ジャガイモの花かなぁぐらいで、特に気に留めていませんでした。
先日、ついに車を停め、近寄ってみました。
花色はかなり薄いのですが花型がナスによく似ています。
しかし、葉っぱはナスではありません。
優しい色合いと可愛らしい星型の花の姿とは裏腹に、葉っぱや茎には鋭い棘がありました。
花の名前は悪茄子(わるなすび)。
なんとも可愛そうな名前ですが、棘と繁殖力の強さ、花後の実が有毒だということから、厄介者扱いされて、こんなネーミングだとか…
北アメリカ原産で、明治末期に渡来し、それ以降各地に広まったとのことです。
個人的には、とても気に入っていますが、花言葉は「嫌われ者」
悪茄子(わるなすび)も必死に生きているのにね。
花たより|2012月08月22日
今までに野菜の花は取り上げたことはなかったと思いますが、これは紹介する価値有りだと思い紹介します。
オクラの花です。
夏に咲く、葵(あおい)や芙蓉(ふよう)の花によく似ています。
ちょっと黄色っぽく感じる白色から、気品ある高貴な花に思えませんか。
暑いこの時期に涼しげな顔をして咲く姿が憎いですね。
私の子どもの頃にはなかったような気がしますが、明治初期に日本に入ってきたというからちょっと驚きです。
オクラの実は、ご存じのように、食感はネバネバしています。
輪切りにすると星型の切り口が可愛らしく、個人的には胡麻和えにして食べるのが大好きです。
夏バテ防止にも効果があるといわれているので、オクラを食べて暑い夏をのりきりましょう。
花言葉は
「恋によって身が細る」
このような経験ありますか?
花たより|2012月08月15日
皆さん、日本の百合の中の女王って何だかご存知ですか?
ヒント1 : 赤い多数の斑点があります。
ヒント2 : 香りはかなり強いです。
答えは、山中で咲く事から名付けられた、山百合(やまゆり)です。
背丈があるうえに、1つ1つの花も大きいので、どこで咲いていても、とにかく目立ちます。
1年に1つずつ花を増やすとか…たくさんの花をつけて重そうに垂れ下がった株は何年も経っているということですね。勉強になりました。
花言葉は「威厳」「純粋」「飾らない愛」
花たより|2012月08月08日
今朝の東白川は肌寒く、秋の気配を感じました。
それもそのはず…暦の上では昨日が立秋。
畑の隅や道端で見かける息の長い花…露草(つゆくさ)
6月頃から咲き始め、10月初め頃まで姿を見かけます。
ついつい見過ごしてしまいがちですが、じっくり観察してみると、花弁の爽やかな青色が印象的で、なかなか可憐な花ではありませんか。
露草(つゆくさ)という名前は、朝露が、昼を待たずに消えてしまう、そんな儚さに由来してつけられた、といわれています。
早朝5時頃から開花し、午前中には萎んでしまいます。
露草(つゆくさ)の花に、儚い恋の思いを重ね合わせた歌が昔から詠まれていたという事を知り、私たちの先人は、ずいぶんロマンチックだったと感じました。
「尊敬」「懐かしい関係」 花言葉も、らしさが出ているような気がします。