天女の花・・・

花たより|2010月06月11日

大山蓮華

 友だちの家の庭先に咲いていた大山蓮華(おおやまれんげ)です。

 

噂通り、6月の最初に紹介した朴の木の縮小版で、花も葉もよく似ています。

ただ、違うところは、花が少しうつむき加減に咲いているところでしょうか!?

真っ白な蕾がとてもかわいらしく、花弁が開くと赤っぽい雄しべと黄色の雌しべが、出てきました。

色のコントラストが、ステキです。

 

大山蓮華(おおやまれんげ)という名前は、山に咲く蓮(はす)に似た花(華)より由来しているとのこと。

 

群生している花見たさに、遠くの山まで出かける人が多いと聞きます。

「天女花」と呼ばれる上品な美しさを持つ大山蓮華(おおやまれんげ)に魅かれることに、うなずけます。

 

花言葉「変わらぬ愛」

忘れてはいけない言葉ですね。



上品なお菓子も好きです!

花たより|2010月06月08日

林の中で自生しているのを見て欲しくなり、知り合いから分けて頂いたのが、二人静(ふたりしずか)と、いう花です。

 

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ステキな名前ですが、調べてみたら、実は奥の深い話がありました。

二人静(ふたりしずか)の名前の由来は、能楽「二人静」に由来していると言われています。
若菜摘みに出かけた乙女に静御前(源義経が愛した女性)の霊がのりうつり、乙女が舞い始めると静御前の亡霊が姿を現し乙女に寄り添いながら二人で舞う。というのが簡単なあらすじです。

2本の花穂の先に米粒のような白い花をつけるという花の姿を「二人静」の舞姿にたとえたということでしょうね。

 

ひっそりと仲良く寄り添うように咲いている花だと思っていましたが、一つが亡霊だなんて…

花穂が3本や4本の時もありますが、その場合は亡霊が増えるのでしょうか?!

 

二人静(ふたりしずか)の花言葉は「いつまでも一緒に」

花言葉に、我が家もあやからねば…

 

ちなみに某老舗銘菓のちょっと甘くて品の良い小粒の和菓子、「二人静」は、『ににんしずか』と読むのだそうです。



お相撲さんの名前ではありません!

花たより|2010月06月04日

問題です!!

この木に咲く花の名前は?

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ヒントその1  木は大きくなります。

ヒントその2  果実は皆さんも、よくご存知のおいしいお菓子になります。

ヒントその3  お相撲さんの名前にも、あったような…?!

 

さあ、皆さん、おわかりですか?

 

答えは、栃の花(とちのはな)です。橡(とち)とも書くそうです。

一つ一つの花と花弁は大きくないのですが、雄しべが伸び大きく目立つ花です。

花の付き方が、おもしろいと思いませんか?

長い5枚の葉も特徴がありますよね。

 

小学校の国語の教科書にも採用されている、児童文学「モチモチの木」に登場する木がこの栃(とち)の木です。

 

花言葉は「ぜいたく」

心は、豊かでぜいたくでありたいですね。

 

 

神様の好きな花!

花たより|2010月06月01日

皆さんは朴の葉を使った郷土料理をご存知ですか?!

 朴葉寿司、朴葉餅、朴葉味噌・・・今回は葉ばかり重宝され、忘れられがちな朴の花(ほおのはな)を紹介したいと思います。

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 間近で花を見ることができない程、朴の木は大きいのですが、ラッキーなことに、近くでお目にかかることができました。

朴の花(ほおのはな)の大きさは日本の野生植物では、最大だと言われています。

大きな葉に乗るようにして咲く花は、ちょっとグロテスクな赤っぽい花芯と艶やかな厚みのある8~9枚の花弁で成り立っています。

花弁のやさしい色合いがとても気に入りました。凛とした花の姿が葉に負けないと主張しているようで、たのもしくも感じました。

甘い香りを放つと聞いていましたが、わからず仕舞いだったのが残念でした。

驚いたことに、朴の花(ほおのはな)は、神様の好きな花だとか。私も初めて知りました!!


花言葉は「誠意ある友情」

フォレスタイルも日々こんな気持ちで取り組んでいます。



癒される庭木・・・

花たより|2010月05月28日

公園や庭木に植えられ、お馴染みの花です。

鈴のような花の形の可愛らしさと、色のやさしい雰囲気が、気に入っています。

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灯台躑躅(どうだんつつじ)と同属植物ですが、総状花序(注1)であることと、ピンクのラインがあることで区別されているのが更紗灯台(さらさどうだん)です。

花冠の縦縞を更紗模様に見立て、付けられた名前です。

別名は、風鈴躑躅(ふうりんつつじ)と言われていますが、写真を見れば「なるほど!」と納得できますね。


花言葉は「喜びあふれ」「明るい未来」


五月晴れの空の下で、眺めていると、思わず顔も緩み、優しい気持ちになれました。

そうそう、更紗灯台(さらさどうだん)は秋の紅葉も見事ですよ。


注1・・主軸が長く伸び、柄のある花が間隔をあけてたくさん着いているもの。


高嶺の花でした。

花たより|2010月05月25日

今の時期、新緑の山をバックに、薄紫色の花が浮きだって咲いているのをよく目にしますが、皆さんは気付かれたことありませんか?

高い所で咲いているので、分かりづらいかもしれませんが、桐の花(きりのはな)です。

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桐の花(きりのはな)は、小さい種子が風で飛び、発芽率が高いうえ、成長が早いので、東白川では、至る所で野生化したものが見られます。

桐の木は大きく、花を近くで見ることが難しく、私も今回写真に収めるのに苦労しました。

枝先に集団で上向きに咲いていますが、一つ一つの花は、やや下向きで咲き、大きさは、5~6センチ程、花弁は5枚です。遠くで見るより、花色は薄く、花色から気品を感じました。

 

中国原産の桐は古くから、湿気を通さず、割れや狂いが少ないという事で、良質な木材として、重宝されてきました。

また、日本国内で生産される木材としては、最も軽いということも特徴です。

 

桐(きり)の花言葉は「高尚」。

高級家具の代名詞になっているだけあって、ぴったりの花言葉ですね。

 

 

 

増えることは、うれしい…?!

花たより|2010月05月19日

 前回紹介した花は、私が名前から知った花でしたが、今回の射干(しゃが)は、葉から知った花です。

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冬でも葉が枯れないため、お花を習い始めた頃から、度々葉だけを使い、私には馴染みのある花材でした。光沢のある葉が印象的で、当時は、花のことまで気にかけていなかったような気がします。

 

射干(しゃが)とは、檜扇(ひおうぎ)の漢名を日本読みしたものらしく、葉が檜扇(ひおうぎ)に似ていることから、間違って名付けられたといわれています。中国原産で、かなり古くに日本に入ってきたものと考えられています。

 

湿った場所や薄暗い木陰などで群落を形成して咲き、どちらかというと地味で自己主張しない感じの花ではないでしょうか!?花はアヤメ科の中でも小振りです。一日花ですが、次から次へと咲く姿を見るとこの花の生命力を感じます。

 

花言葉は「決心、抵抗」そして「友人が多い」

フォレスタイルも射干(しゃが)のように友人がどんどん増えることを願っています。

 

 

古風ですが、センスはなかなか…

花たより|2010月05月14日

私は時々、名前の響きから、花に興味を持ち、その花を知ることがあります。

 

今回紹介させていただく花もそのひとつです。

 花筏(はないかだ)…ご存知ですか?

古風だけど、センスのいい素敵な名前だと思いませんか!?

名前に魅かれ、期待に胸を膨らませましたが、初めてお目にかかった時、「なにこれ!?」という感じでした。

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それもそのはず…写真を見ていただければ、おわかりだと思いますが、普通の花とは、全く違った咲き方をしています。

花筏(はないかだ)は、雌雄異株の植物です。

写真は雄株です。

雄株の場合は、一葉に複数の花をつけますが、雌株は一葉に1個。稀に2~3個つけます。

葉の真ん中に小さな蕾みたいなものがありますが、それが花です。

 

若葉は山菜として、おひたしや佃煮として食べることができるそうですが、私はまだ試してはいないので、お味の事がコメントできないのが残念です。

花筏(はないかだ)という名前から綺麗な連なったものを連想していました。

実際には華やかさに欠けるところはありますが、葉に花を付けるという非常に稀な貴重な花だそうですよ。

 

花言葉は「嫁の涙」

花筏(はないかだ)には、こんな逸話があるそうです。

昔、若いお嫁さんが、お殿様から「葉に実のなる木を見つけて来い!」と命じられ、夜遅くまで山中を必死で探しましたが見つかりませんでした。

そして、悲しさのあまり、ついついこぼした涙のしずくが、葉の上に落ち、月の光に照らされて真珠のように輝きました。

けなげな姿は見習いたいですね。

 

 


薄情ですか?

花たより|2010月05月11日

何年か前に、ある茶室でこの花に会い、花の可愛らしさと珍しさに魅かれ、一枝分けていただきました。

場所が良かったようで挿し木で順調に成長し、今では高さが2mぐらいまでになり、今年もきれいな花が咲きました。

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葉脈がへこみ折りたたんだようにくっきり見え、白花の清楚さが印象的です。

この花は、白花の山吹(やまぶき)のように見えますが、山吹(やまぶき)ではありません。

白山吹(しろやまぶき)といって、大変珍しい一属一種の植物です。

葉の大きさ、形が山吹(やまぶき)に似ていますが、白山吹(しろやまぶき)は花弁が4枚に対して、山吹(やまぶき)は5枚です。

花は数日で落ちてしまいますが、艶のある黒い実が4つ熟し、それが、来春まで残ります。

前年の実の脇に、今年の花が一緒に並んで咲いているなんて、なかなか他の植物にはない構図だと思いますが・・・。

 

花言葉は、「気品、薄情」。

白山吹(しろやまぶき)の花の見ごろは、あっという間で、薄情なようですが、黒いつやつやした実を見ると、そうでもないかな!?と思うのは、私だけでしょうか?!

 

 

シンボルツリーにいかがですか?!

花たより|2010月05月07日

 1912年に、日本からアメリカへ友好の証として、桜を贈り、そのお返しとして、1915年に日本へ渡ってきたのが花水木(はなみずき)の始まりと言われています。

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この話から、花言葉が「返礼」ということが理解できますね。

 

水木の仲間で、花が目立つことから付いた名前だということです。

花が、上向きに咲くのが特徴です。

外来種であるにもかかわらず、日本の風土に似合う和の上品さを感じさせ、見れば見るほど魅力ある花だと思います。

 

庭木の中でも、花よし、葉よし、実よしと三拍子そろった花木として人気が高く、近年ではあちらこちらで、色とりどりの花を見かけます。和風洋風どちらの家にも合うのでお奨めの庭木です。

日当たりと水はけの良い場所を好むようで、若木のうちは、幹がまっすぐ伸びて育ち、成木になると横に広がり大きくなる木ですが、好みの高さになったら主幹を切って芯を止めるという比較的簡単に管理ができるようです。

 

お好みの色で、シンボルツリーを1本いかがですか?!


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