花たより|2010月08月20日
秋の七草で一番色鮮やかで何処に咲いていても目を惹く花。
女郎花(おみなえし)
平安時代半ば頃から、この漢字が使われていたようです。
「おみな」は「女」の意味、「えし」は古語の「へし(圧)」、美女を圧倒する美しさから名付けられたとか。
花言葉は「美人」
女郎花(おみなえし)という花が美人とは言いがたいような気がしますが…
花は切り花として、よく使われますが、開花後ぽろぽろと落ちることと、腐臭がするので、個人的には家の中に入れるより、自然の姿を眺めることをお薦めします。
前に紹介した萩(はぎ)同様、この花もずいぶん早くから咲くものだと驚いています。
花たより|2010月08月17日
暑い日が続いていますが、暦の上では、もう秋です。
秋の花と思われる花が先月初めから通勤の道で咲いていました。
こんな天候のため、今年は早咲きかと思いましたが、調べてみたところ、7月の初めから咲くとのこと。
秋の七草の一つ、萩(はぎ)です。
見かけは、なよなよとした趣ですが、生命力はすごいらしい…冬の寒さで枯れたように見えても、春になるといっせいに芽吹き若枝を八方に広げる。このたくましさが生命の再生を思わせることから「生え木(はえぎ)」と呼ばれ、萩(はぎ)になったとのこと。
秋の七草の中でこの花だけが、「秋」の字が使われていて人々に秋を知らせるということです。
マメ科の花はどれも、姿、形、色が愛らしいですね。
小さくて丸い葉っぱがかわいらしさを一段と惹きたてているような気がします。
花言葉は「想い」
万葉集の中で、詠まれた花の第一位…花に自分の想いを詠んだのでしょうね。
花たより|2010月08月12日
空木(うつぎ)も多種ですが、そのほとんどが6月頃に咲いてしまいます。
ちょうど、今が見ごろの空木(うつぎ)が、糊空木(のりうつぎ)です。
樹液が和紙をすく時の糊に利用されたことから付いた名前です。
白い大きな花がよく目立つ糊空木(のりうつぎ)は、広い地域に分布し、北海道では「サビタの花」と呼ばれているそうです。
糊空木(のりうつぎ)より「サビタの花」と言った方が響きが良く興味をそそりますよね。
夏の暑い日に、真っ白で円錐状に咲く姿は爽やかで、優しい雰囲気が感じられます。
花言葉は「臨機応変」
材は白く光沢があり、杖や傘の柄に使われ、堅い根はパイプになるとか。
花言葉通り臨機応変な花のようです。
花たより|2010月08月10日
休耕田に咲いている姫女苑(ひめじょおん)
これだけ見事に咲いていると雑草とはいえ、侮れない美しさです。
明治時代に北米から観葉植物として入ってきたというから、驚きました。
鉄道と共に日本全国に広まり、鉄道草(てつどうぐさ)という別名もあるとか…
現在では、どこでも見かけるたくましい雑草です。
春に咲く、春紫苑(はるじおん)とよく似ていますが、姫女苑(ひめじょおん)の方が花は小さく、数が多く、根元がすっきりしています。又、茎を切ると空洞なのが春紫苑(はるじおん)で、空洞でないのが姫女苑(ひめじょおん)です。
花言葉は「広い交友関係」
それにしても、この花の種をわざわざまく人は、いないですよね!?
花たより|2010月08月06日
花言葉は「驚き」
以前から気になっていた花の正体を知って、驚きました。
草石蚕(ちょろぎ)の花です。
根の形が石蚕(いさご・トビケラ類の幼虫のこと)のお腹を思わせることから付いた名前だとか。
祝い事の際に縁起をかついで、「長老木」と書かれることもあるそうです。(根を食用とし、お正月のおせち料理に赤くなった草石蚕(ちょろぎ)が使われているのを目にしますね。)
中国の「朝露葱」を日本読みしたとも言われています。
薄い青紫の花の色合いが私はとても好きです。
小さな花で、地味な印象ですが、近寄って見ると、かわいらしい雰囲気に心癒されます。
花たより|2010月08月03日
あちこちで、赤、ピンク、白の百日紅(さるすべり)が咲いていますね。
幹の成長に伴う新しい樹皮がすべすべで猿が登れず滑ってしまうということで、「猿滑」と表記することもあるとか。(実際には猿は滑ることなく、簡単に登ってしまいます。)
比較的長い間(約3ヶ月…100日)紅色の花が咲いていることから、百日紅の名が付いた事をご存知の方が多いと思います。
人それぞれ好みはありますが、私は、濃紅の百日紅(さるすべり)が一番好きです。(暑苦しさを感じますが…)
近寄って一つ一つの花をじっくりと見ると、なかなかユニークな姿で意外でした。
花びらがフリフリでなんと表現したらいいのか・・・・
一度近寄ってご覧になってみてはいかがでしょうか!?
必要以上に大きくならないので、庭木にお薦めです。
花言葉は「雄弁」
暑さの中、咲き続ける百日紅(さるすべり)には力強さも感じます。
花たより|2010月07月30日
昨日の雨で、人も植物も一息つけたのではないでしょうか!?
形と色がなんとなくお日様のイメージのような雰囲気が漂う、真夏の庭の代表花を取りあげてみました。
葉が平安時代の貴族たちが持った檜扇に似ていることから名付けられた花。
檜扇(ひおうぎ)・・・なんとも風流な名前です。
別名は烏扇(からすおうぎ)
花の終わった後の艶のある黒色の種子を烏の羽の色に見立てこの別名が付いたとか。
オレンジの花と葉の緑のコントラストが綺麗で、夏らしさを演出しています。
6枚の花びらの内側の濃赤色の斑点が特徴ですが、それがちょっと苦手なのは私だけかな?!
花は夜になると萎んでしまいます。(夏の花には一日花が多いようです。)
花言葉は「誠実」
お天気予報によれば、まだまだ暑さは続くようですね。
花たより|2010月07月27日
夏の茶花として欠かせない木槿(むくげ)を紹介します。
中国原産ですが、韓国の国花だとか。日本へは平安時代に渡来。
中国では、「木槿(ムーチン)」
韓国では、「無窮花(ムグンフア)」
日本では、漢字で「木槿」ですが、読みは韓国の漢字の日本読みで「むくげ」
これが、名付けの由来です。
明け方咲き、夕方には萎んでしまう一日花と言われていますが、実際は2、3日咲いているという話も聞きます。
次々に咲く木槿(むくげ)は夏のギラギラした日差しがよく似合います。
夏空の下、涼しそうに咲く優しい雰囲気が漂う花ですね。
よく似ている芙蓉(ふよう)の花とは、葉っぱを見ると見分けがつきます。
花言葉は「繊細美」「信念」
一日花というのは、実は繊細なんでしょうね。
花たより|2010月07月23日
今日は「大暑」、一年で一番暑い日だとか・・・
連日のうだるような暑さに閉口しています。
暑さ知らずなのか我が家の庭で元気に咲いていた下野(しもつけ)です。
随分前に挿し芽をした株は大きくなりましたが、昨年までは咲く花がチラホラ程度。
しかし、今年は5月末頃から少しづつ咲き始め、今月に入り、たくさんの花を咲かせ今が見ごろです。
下野の国(現在の栃木県)で発見されたことから付いた名前です
長い雄しべが特徴で、ふんわりとした優しい雰囲気の伝わってくる花です。
おとなしい佇まいで和風の趣を持っていますが、どこか華やかさも感じます。
今の季節、お気に入りの籠にこの花を活け、眺めるのが大好きです。
主役にしても脇役にしても映える私の好きな花のひとつです。
花言葉は「努力」「自由」「きまま」
花たより|2010月07月20日
是非、紹介して欲しいとリクエストがあった花です。
姿・形から、名前の由来は言うまでもないと思います。
捩花(ねじばな)です。
くるくるとねじって咲く姿が、ユニークでかわいらしく思わず笑みがこぼれますね。
ピンク色のちょっと目を惹く雑草だと思っていましたが、なんとラン科に属するというからビックリ!!
花言葉は「思慕」
以前ねじ花の大好きな知り合いが、野に咲くこの花を植木鉢に植え替え持ち帰りました。
翌年には咲かなかったと残念がっていたことを思い出します。
ファンの多い花であることは間違いないようです。