花たより|2011月01月26日
この時期の東白川の人が使う挨拶の一例です。
「今日も、よー(よく)、凍みるのー(凍みるね)!」
「凍みる(しみる)」…まさにこの表現がぴったりといった毎日です。
そんな寒さの厳しい中、健気にかわいい花を咲かせるのが蝋梅(ろうばい)です。
中国原産で江戸時代に渡来。
蝋細工のような梅に似た花ということから付いた名前です。(梅の仲間ではありません。)
花に近づくと、心地良い香りが漂い、忘れていた春を思い出しました。
同時に、蝋梅(ろうばい)を初めて知った時の、品の良い凛とした姿と香りに心魅かれたことも思い出しました。
私の好きな花のひとつです。
花言葉は「先導」「先見」
春を告げる冬の花にぴったりの花言葉ですね。
花たより|2011月01月19日
おめでたい続きで、今回は万両(まんりょう)です。
よく、「万両(まんりょう)と千両(せんりょう)の区別のつかない!」と言われる方があります。
葉っぱの下に垂れ下がるように赤い実を付けるのが、万両。
葉っぱの上に上向きに実を付けるのが、千両。
万両の方が金額的に多いので、重く垂れ下がると覚えられたらいかがでしょうか?!
どちらもお正月の縁起物で、寄植えや生け花に使われています。
アジア東部、日本では関東以西で栽培され、江戸時代にはたくさんの品種が栽培されたとか。
江戸時代の貨幣単価にちなみ、たわわに垂れる様子を万両に見立て付いた名前です。
直射日光、乾燥を嫌うので、大きな木の下や日陰にあり、7月頃には白い花が咲きます。
花言葉は「寿ぎ(ことほぎ)・・・言葉で祝うこと」「徳のある人」
花たより|2011月01月12日
朝から、小雪の舞うとても寒い東白川です。
さて、問題です!
「万年青」と書いて何と読むでしょう?!
ヒント1 縁起の良い植物として扱われています。
ヒント2 日本の代表的な観葉植物です。
ヒント3 日本原産の植物です。
おわかりでしょうか?!
「万年青」と書いて「お・も・と」と読みます。
橙色の実は色鮮やかですが、葉っぱの色が暗いイメージがし、日本独特のさびの色だという人もあるようです。
私は、葉っぱから受けるイメージが良くなく、万年青(おもと)はあまり好みません。
しかし万年青(おもと)の一種生けは、お正月の床の間の花として活けると、半年くらいはこの姿のままでいてくれるので、重宝する良い花材だと思います。
名前の由来は、株が大きいことから、大きいをあらわす「おおもと」が語源になったとか。
花言葉は「長寿」「長命」
原種は100種類、江戸時代には1000種類もの改良がなされたほど、日本人に愛され続けられている息の長い植物です。
花たより|2011月01月05日
あけましておめでとうございます。
皆さまお正月はいかがお過ごしでしたか?
今年最初に取上げたのは、ご存知の南天(なんてん)です。
「難を転ずる」に通じることから魔除けなどとして昔から扱われてきた縁起木です。
南天は、実、葉、茎それぞれに薬効成分が含まれていることは、もちろんですが、それ以外にも特徴があり、かなりの優れモノのようです。
鮮やかな赤い実は美しく、私もお正月の生け花に使いましたが、華やかさが増します。
艶のある葉をおせち料理の飾り付けにしたり、赤飯の上に置く習慣があるのは、葉に防腐作用があるからだと言われています。
食あたりを防ぎ、長寿を祈願するということで、「南天の箸」というものもあります。
太くなった幹は、材木として使われ、有名なところでは京都の金閣寺の床柱に使われているとか。
初夏に咲く白い小さな花は涼しげで可愛い雰囲気がして、私は好きです。
花言葉は「良き家庭」
皆さまにとり、良き一年になりますように…
花たより|2010月12月28日
子どもの頃から、小さなりんごのような、かわいらしい実を付けた藪柑子(やぶこうじ)が好きでした。
当時は名前までは知らなかったと思いますが・・・。
藪の中に自生していて葉っぱの形が柑子(こうじ)みかんに似ていることから付いた名前。
万両、千両、百両の仲間で、背丈が小さく実の付き方も少ないことから、別名十両とも言われています。
万両などと同様でお正月の縁起物として最近では寄せ植えなどにも多く使われるようになってきました。
林の下など半日陰を好み、群生しています。
地下茎で勢いよく増えますが、初夏に咲く白っぽい小さな花は葉っぱの下で下向きに咲くせいか目立たず、私も確認したことがありません。
花言葉は「明日の幸福」
「明日の幸福」・・・皆さまに訪れますように・・・。
フォレスタイル事務局も本日28日が仕事納めです。
一年ありがとうございました。
皆さま、良いお年をお迎え下さい。
花たより|2010月12月24日
子どもの頃から、耳にしていた名前です。
「そよご」・・・耳に優しい響きだと思いませんか!?
葉っぱが風にそよいで、ソヨソヨと音をたてることから付いた名前であることは、なんとなく想像つきますよね。
漢字を調べて、ちょっと驚きました。
冬青(そよご)・・・冬に青い葉っぱの木はたくさんあるのに、なぜこの木だけにこの漢字がついているのでしょうか?
6月頃に白い小さな花が咲きますが、花の数は少なく目立ちません。
直径8ミリ程の小さな実も数が少なく派手さに欠けます。
東白川では、お正月を迎える準備の中で、「門松迎え」という行事があります。
12月13日に迎えるのが昔のしきたりでしたが、林道が縦横に走った現在では、山仕事のついでの時であるとか、吉日を選んで門松を迎えてくるようになりました。
若松と一緒に迎えてくるのが冬青(そよご)です。
冬青(そよご)は一年中青々として縁起の良いものとされ用いられています。
本来は榊(さかき)を用いりますが、榊(さかき)の数が少ないので代わりに冬青(そよご)を用いるようになったという説もあります。
門松を飾るのは30日頃ですが、出来上がった門松を見ると、迎春気分が高まってきますね。
花言葉は「先見の明」
花たより|2010月12月21日
ウォーキングの途中に見つけた枇杷(びわ)の花です。
寒さに耐えるように、ひっそりと、控えめに咲く姿が印象的でした。
ラクダ色のフワフワした産毛が寒さから守っているかのようで、微笑ましい光景だと思いませんか?!
枇杷(びわ)といえば、すぐ頭に浮かぶのは初夏にお目にかかるオレンジ色の果物ですよね。
しかし、枇杷(びわ)の花を思い浮かべる方は少ないのでは…
中国南西部原産で日本には古代に持ち込まれたと考えられています。
葉っぱの形が楽器の琵琶に似ていることから付いた名前だとか。
インパクトのある厚くて硬い葉っぱは、万病に効くといわれ薬用として用いられています。
花言葉は「温和」
花たより|2010月12月17日
中国原産で江戸時代に渡来してきた南京黄櫨(なんきんはぜ)です。
6月から7月頃小さな黄緑色の穂のような花が咲きますが、葉っぱの色と同系色で目立ちません。
それよりも、色鮮やかな美しい秋の紅葉は、目を惹きます。
その後、落葉した木に残った黒い実の果皮が割れて、出てきた3個の白い種子の姿は、面白く、目を楽しませてくれます。
裸の木に真っ白な種子がぽつぽつと付いている姿は、雪が降ったようにも見えます。
公園や街路樹として植えられているので、きっと見かけられた方もあるのでは。
名前の由来は、南京産のハゼノキの意味。
東白川も今朝は今季一番の冷え込みでした。
雪ではなく、霜で外は真っ白でした。
南京黄櫨(なんきんはぜ)の花言葉は「心が通じる」
外の寒さと対照的に、心がホットになる、いい花言葉です。
花たより|2010月12月14日
誰もが子どもの頃一度は口にした童謡・・・たき火
この歌詞の中に出てくるのが山茶花(さざんか)
子どもの頃どれくらいの人がこの花の姿、形を知っていたのでしょうか?
椿(つばき)とよく似ていて、見分けが非常に難しい。
椿(つばき)が花ごとぽろっと落ちるように散るのに対して、山茶花(さざんか)は花びらがバラバラに散るので地面に落ちた花で確認するのも一つの方法です。
中国語表記で「山茶花」を日本語読みで「さんさか」が訛って山茶花(さざんか)になったとか。
冬の色のない景色の中で凛として咲く姿は目を惹きます。
花言葉は「困難に打ち勝つ」「ひたむきな愛」
寒さに負けず、私たちに元気な姿を見せて下さいね。
花たより|2010月12月10日
直径5~6ミリ程の真っ赤な実をぎっしり付けた木が目を惹きました。
葉っぱは厚ぼったく表面には艶がありました。
名前がわからず、調べたところ黒鉄黐(くろがねもち)だとわかりました。
モチノキに似ていて葉が乾くと鉄色になるのでこの名がついたとか。
5~6月に薄紫色の花が咲きますが、小さくて目立ちません。
関東より南の比較的暖かい地域に分布しますが、寒さには少し弱いとのこと。
大気汚染や日照不足にも強いので街路樹として用いられているようです。
花言葉は「魅力」「寛容」
「苦労(クロう)したら金持ち(カネモチ)になる」の語呂合わせから縁起木として人気があるとか。
庭木としていかがですか?
10メートル程の高い木に育ちますので植えるスペースを考えて下さいね。
雌雄異株のため冬に赤い実を楽しむのなら雌株をおススメします。