花たより|2011月07月29日
子どもの頃から母に「盆花(ぼんばな)」と教えられていた花です。
実は、盆花(ぼんばな)という言い方は総称で、お盆頃、山野に咲く花、またそれを採ってきて飾る花という意味で、その中に女郎花(おみなえし)、桔梗(ききょう)そして、写真の花等があるようです。
教えられていた花は花魁草(おいらんそう)というシバザクラの仲間になります。
花の姿を華やかな花魁の髪型に見立て、花の香りが花魁の使う白粉に似ているから命名とされたとか。
確かに花のボリューム感から花魁の髪型がイメージできそうです。
色気のある名前ですが、かわいらしい花です。
花言葉は「温和」「あなたに同意」
ちなみに東白川のお盆は8月1日から3日まで。
明治初期の廃仏毀釈後、藩の指示でお盆の日にちが変わり、旧暦から新暦に切り替わった時に、この日にちになったそうです。
花たより|2011月07月26日
この季節になると、雑草の勢いの良さに閉口してしまいます。
雑草と混じって元気よく咲いている花が姫檜扇水仙(ひめひおうぎずいせん)。
アフリカ原産の繁殖力旺盛の花で、雑草ではありません。
手をかけた覚えはありませんが、毎年、この暑い季節に姿を現してきます。
炎のような朱い色合いのせいか密集して咲いていると暑苦しさを感じられるかもしれませんが、元気をもらえそうなこの色の花が私は好きです。
緑色の葉っぱとのコントラストも鮮やかでステキです。
花言葉は「楽しい思い出」「謙虚な美」
子どもたちの夏休みが始まりましたね。
「楽しい思い出」今年もたくさん作ってくださいね。
花たより|2011月07月22日
今、一番旬な話題といえば、やはり“なでしこジャパン”のW杯での優勝でしょうか!?
“なでしこジャパン”の「なでしこ」って何ですか?と疑問に思われる方が多いとか…
日本女性の意味で使われる「大和なでしこ」からきているそうです。
さて、ではその「なでしこ」とは・・・
「なでしこ」と日本で呼ばれているのは、主に河原撫子(かわらなでしこ)という花の名前です。
日当たりのよい河原などに咲くたくましい花ですが、花弁の先が裂けて細かくなっている姿は、繊細でひ弱にも見えます。
そんな花の様を、日本人女性の姿に重ねたのでしょうね。
最後まであきらめない気持ちを私たちに教えてくれた“なでしこジャパン”の今回の活躍は、現代の日本人女性たちのたくましさだとか,仲間を大切に思う絆の強さを世界中に印象付けたような気がします。
感動と元気を与えてくれた“なでしこジャパン”・・・ありがとう、そしてお疲れさまでした。
花たより|2011月07月19日
恵みの(?)雨となり、人間だけでなく、植物もホッと一息といったところでしょうか?!
大型の台風だということですが、被害がないことを願います。
花言葉は「落ち着き」「沈静」「静かな人」。
日陰でひっそりと育つ擬宝珠(ぎぼし)にぴったりの花言葉だと思います。
花の姿も色合いも決して華やかではありません。
生け花では花が咲いていなくても、丸くかわいらしい葉っぱだけ使うことも稀ではありません。
日本古来の植物で、ヨーロッパに渡り品種改良されて、人気を得て日本に逆輸入され、現在は小さく可憐なものから斑入りのもの、大型のものまで多種あります。
花より葉っぱを楽しむ植物のようですね。
花たより|2011月07月15日
夏という季節に似合う花の一つが凌霄花(のうぜんかずら)
連日の暑さの中でも、怯むことなく、毎日たくさんの花を咲かせています。
オレンジという花色が鮮やかでまぶしいです。
ツル性のこの花にまつわるちょっと興味深い話を紹介します。
凌霄花(のうぜんかずら)は、元々は地面を這っている花でした。
とても美しく、ある時、松の木が凌霄花(のうぜんかずら)に一目惚れ。
そしてプロポーズ。
凌霄花(のうぜんかずら)はその気持ちに感謝して、すぐに受け入れました。
地面にいると、踏みつけられたりして危険だからです。
以来、凌霄花(のうぜんかずら)は松に身を寄せて、美しい花を咲かせるようになったと言います。
凌霄花(のうぜんかずら)は確かに美しい花でしたが、浮気性な所があり、たまに杉や桧にもたれかかることがあったとか。
凌霄花(のうぜんかずら)一筋の松は、その度に悲しみに沈んだと言うことです。
皆さん、この話どう思います?
花たより|2011月07月12日
梅雨明け後の連日の暑さで、ぐったりしているのは私たちだけではないようです。
雨がよく似合う紫陽花(あじさい)も咲く姿には、例年のような艶やかさがないように感じます。
紫陽花(あじさい)と言っても、今では数えきれない程の種類がありますね。
皆さんのお好みの紫陽花(あじさい)は、どのようなものでしょうか?
写真は紅クレナイという山紫陽花(やまあじさい)の一種です。
色が徐々に赤くなっていきます。その様子をお伝えできないのが残念ですが…
色合いがいいです。
花たより|2011月07月08日
葉っぱが一部白っぽく、又は銀色に光って見える木を見かけられたことはありませんか?
目の錯覚かと思い、じーっと目を凝らして見ましたが、確かに葉っぱの色は白い。
この時期に白い葉っぱを持つ植物なら、昨年7月中旬に「花たより」で紹介した半夏生(はんげしょう)ですが…。
しかし、あんなに高い所に咲くのかが疑問??
そして、この植物が猫を陶酔状態にしてしまう木天蓼(またたび)だということが判明。
猫に限らず、ライオン、トラなどネコ科の動物は神経が過敏で、木天蓼(またたび)から発散する「またたび酸」を嗅ぐと神経が安定するそうです。その効果から猫たちの病を治そうとしているのだとか…。
猫だけでなく人間社会でも健康食材として用いられているのはご存じと思います。
「夢見るここち」は花言葉というより、木天蓼(またたび)と戯れている時の猫ちゃんの気持ちといった方がいいかも…。
花たより|2011月07月05日
弁が七段に重なることから、七段花(ひちだんか)という名前が付いた紫陽花の仲間です。
実は、この七段花(ひちだんか)、1959年に神戸の山あいで発見されるまでは、幻の紫陽花と言われていたそうです。
もう何年も前に茶室でこの花を見てからのファンです。
ぼってりとした大きな紫陽花と違い、七段花(ひちだんか)は清楚で気品があります。
神戸の山あいで発見された株から挿し木によって、全国各地に広がったということですから、私の家にある七段花(ひちだんか)も、神戸の山あいで発見された株の末裔ということですね…。
紫陽花の花言葉は、「移り気」「浮気」「冷酷」「あなたは冷たい」など、あまり良い印象のものではありませんが、私は紫陽花の花はどれも大好きです。
花たより|2011月07月01日
今年1月に紹介した南天の花が少し前から咲いています。
1センチ程の小さくてかわいらしい花です…花南天(はななんてん)とも呼ばれるそうです。
実は赤く派手なのに対し、花は地味です。
奥ゆかしい印象があり、俳人好みであるとか…
「難を転ずる」に通じることから魔除けなどとして昔から扱われてきた縁起木です。…と紹介しました。
3月11日の大震災に伴う原発事故には、3か月以上経った今でもよい展開が見えないように感じ、やりきれない気持ちです。
今年も咲いた花南天(はななんてん)を見ていると、「難を転じて!」と願わずにはいられません。
花たより|2011月06月28日
田んぼの法面に紫色の小さな花を見つけました…靫草(うつぼぐさ)です。
花穂が弓矢を入れる靫(うつぼ)という入れ物に似ている付いた名前であるとか。
夏になると、花穂だけがカサカサに枯れたようになるので、夏枯草(かこそう)とも言うらしいです。
かわいらしい姿を見ると、子どもの頃この花の蜜を吸って遊んだ記憶が蘇ってきました。
懐かしい気持ちになり、カメラを取りに戻り、撮った一枚です。
花言葉は「協調性」「優しく癒す」
小さな野の花ですが、優しく、癒されました。