建築レポート ~撮影現場から~ 『愛でるカタチ』

建築レポート|2015月05月08日

10年・20年先も寄り添った『愛でるカタチ』


4月の長雨が終わった晴れ間に、完成住宅の写真撮影にお邪魔しました。

お住まいは、街の中心に近い住宅地です。しかし、休日の日中でも街の音が聞こえない静かな区域。

それでも下町の趣を残しながら、世代交代が進んでいるようです。

人が暮らす住まいの集合体の街も、変化しながら生きているのだなーと思いました。


さて、今回撮影したお住まいには、ご夫婦とお子様の家族3人で生活されています。

白を基調とした光溢れる空間に、木の色と香りが心地よく、ご家族の明るい力強さを感じます。

お子様は4歳の男の子、全介護を必要とする脳性麻痺を抱えています。

そこで家づくりでのキーワードは「脳性麻痺、バリアフリー」で調べ始めたようです。

施主様の豊かに過ごす空間のイメージと、介護に寄り添った空間づくりにマッチングしたのが、

フォレスタイルに登録されている設計士さんでした。


カリモクインテリアと木のフロアダイニングテーブルとキッチン、横長の関係2階部分はご主人の趣味の場所

【左写真】カリモクインテリアと木のフロア

【中央写真】ダイニングテーブルとキッチン、横長の関係

【右写真】2階廊下部分はご主人の趣味の場所


施主様と住まいづくりについてお話しして感じたこと1つ目が、

設計士さんの配慮力と、全体を強く優しく包み込む村の工務店さんの技術力。


また、動線が一番大切!と仰っていた施主様。

間取り図で動線への配慮を見て下さい。




平面図1階平面図2階




施主様と住まいづくりについてお話しして感じたこと2つ目が、

お子様の成長とともに変わる介護のカタチ。

それは、ご両親のお子様の立場に寄り添った、未来を愛でる配慮でした。


段差解消、車椅子や介護スペース確保という通常のバリアフリーだけでなく、

家族との過ごし方(家事と介護と視界)、1日の時間の使い方、訪問看護時などの

パブリックとプライベートの確保、お子様の成長とともに変化する心情を加味して形作られました。


引き戸5枚で、スペース・視界・プライベートを確保ウッドデッキ。緩やかな傾斜のもと玄関からウッドデッキ、室内へと車椅子で移動できます。素敵なフォルムの道具。


上の写真左から、1階LDKとベッドルームAとの境界を引き戸5枚にすることで、スペース・視界・プライベートを確保しています。

中央写真、玄関から裏のウッドデッキまでつづき、緩やかな傾斜のもと室内へも出入りできます。


そして、右の写真、初めて見る素敵なフォルムを持つ道具が吊り下げられています!!!


「これは何でしょう?」と奥様から笑顔で、クイズが始まりました。

さて、その答えは・・・。


栄養剤容器&チューブ乾燥ホルダー


答えは、「栄養剤容器&チューブ乾燥ホルダー」でした!

シンクの上に設置できることで、洗浄消毒後にさっと引っ掛けます。 凄い。便利。そして美しいデザイン。

白もいいけど、赤も欲しい!と話しが盛り上がりました。


また、珪藻土の白い壁、木の床、木の柱は人に優しく寄り添います。

長く日本で受け継いできた木造在来工法は、日本の風土やリズムにあわせて呼吸します。

また、ときと共に、理想の家に近づくことが可能です。

テレビボード看る視点。キッチンと収納。

【左写真】 フォレスタイルポイントを使用して作られたテレビボード

【右写真】 看る視点。テーブルとキッチンの横長な関係は、愛でるカタチ。また、キッチン収納を瞬時に隠すことが可能です。


数え切れないほどの、相手に寄り添うカタチが、そこにはありました。

できそうで、難しい。

でも、一人だと難しいことも、様々な専門の方や、似た境遇の親御さんなどのつながりから実現されたと感じました。


そういった、人と人の間にある「関係」の大切さや可能性を知っている施主様。
フォレスタイルも、関係づくりのお手伝いをしています。

「バリアフリーと豊かな空間」を実現されたお住まいについて、ご質問などございましたら、

お気軽にフォレスタイル事務局までお問い合わせください。


施主様と住まいづくりについてお話しして感じたこと3つ目が、

施主様ご家族とお住まいにお会いして、「明るさ」はどこからくるのかがわかったことでした。


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